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2010年01月25日

鹿児島レポート

だいぶ日付はたってしまいましたが、
鹿児島で開催されていた琉球関係企画展レポをしたいと思います!


まず、霧島市(旧隼人町)にある隼人歴史民俗資料館で開催されていた
「交易のかたち ―薩摩と琉球の400年―」から


個人的に興味を持ったものをいくつか紹介すると・・・

まず、入ってすぐ右手に展示されていた琉球漆器の椀。
キャプションによると外箱に
「明治二十五年三月吉日 沖縄縣那覇若狭町 東賀敷作 代金 七拾五銭」と記されているとのこと。
東賀敷(アガリカシチ?)は屋号でしょうか?もしかしたら東賀数(アガリカカズ)の誤字かな。

それから、扁額がふたつ。
ひとつめが日秀神社に伝わる扁額。
琉球人の向越中の書とされています。(ただ上半分しか残っていないのが残念)

ふたつめは琉球から鹿児島神宮に奉納されたと言われる扁額。
書は張瑞図という明の書家によるものです。


また、この地方に伝わる「琉球人踊り」も興味深かったです。
琉球船がこの地に漂着した時、地域の人々が琉球人を助けたことが由来となっています。
面白いのは、「やんばる」という踊りがあること。
なぜヤンバルなのかはわからないですけど、
踊りやっている人だったら、どんな踊りに近いとかわかるんでしょうね。

それから戦前の沖縄のガラス乾板写真や、近世の琉球人からの書簡とか
いろいろ展示されていて、個人的にはとても満足しました。



つづいて、坊津にある坊津歴史資料センター輝津館。

こちらでも企画展「海が繋いだ薩摩‐琉球」が開催中でした。
ですが、企画展・常設展とも時間がなくてあまり見る時間がなかったです・・・。

企画展でサッと通りながら見たのは
東道盆(トゥンダーブン)とか説明パネルとか。

徳之島でも東道盆見たんですが、
琉球製の東道盆は結構出回っていたのかな?

それから、坊津をルーツに持つ琉球士族(吉姓と宇姓)に関するパネルも面白かったです。


常設展では、薩摩の十字が書かれた船に掲げる旗を見れて良かったです。
那覇港を描いた絵図とかによく出てくるアレですが、まさか本物を見れるとは(笑




本当は鹿児島にて、もっとたくさんの見聞をしてきたのですが、
長くなってしまいそうなので、このくらいにしておきます。

今回の鹿児島で、
沖縄には遺されていないもの
例えば戦争で失われたものとか、
そんなものが意外と周辺にはのこっていることを改めて感じました。
それに、地域を研究するには地域から出てみないとわからないことも多いですね。

また、今回、先人たちが訪れた場所へ行ったり
遺したものに触れることができて、とても感慨深かったです。

今回は弾丸ツアーだったので、ゆっくり観光することはできませんでしたが、
次に鹿児島へ行く時にはいろいろまわってみたいと思います。


文責:saku


タグ :博物館

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