地域研究グループ　シマミグイ

今の仕事をして、一年に一回は行っている場所があります。
それは警察署！！
べ、別にやましいことをしたわけではありません。本当に。
これは仕事上、どうしてもしなければならない手続きのためです。

その手続きというのは・・・拾得物届の提出。
なぜ、仕事上、拾得物届を提出しないといけないかと言うと・・・
遺跡から出る遺物は「拾得物」だからです！！
これは法律に明文されていて、発掘なり現場踏査（ちょっと語弊があるかもしれませんが、簡単に言えば遺跡探し）なりで出たり、拾ったりした遺物は「拾い物」になるので、この届出を出さないといけません。
たとえどんな時代であってもです。

まあ、戦争遺物（ちなみに、戦争遺物だと名前が書いている場合があるので、そこから持ち主が分かったりします。まあ、近世・近代だったら名前が書かれたり、刻まれたりするものはありますけど・・・）だと持ち主が見つかる場合がありますけど（その場合はその方、もしくは遺族の方に渡されたりします）、多くの遺物の場合、持ち主は見つかりません。
縄文人なりグスク時代の按司なり琉球王国の王様が、「これは私のものだ！！」なんてもはや言えませんしね。

届出を出して、最終的には文化財認定されて、各市町村の教育委員会なり博物館に保管・報告・活用されるわけです。


以上、遺物は時代が旧石器時代のものだろうが沖縄戦のものだろうが、基本的に「拾い物」ということがお分かりいただいたでしょうか？
なお、土器や石器などの遺物を拾ったら、そのままにしないで各市町村の教育委員会や博物館に見せに行くことをおススメします。
もしかしたら、それが新遺跡発見へとつながるかもしれませんしね。


文責：Taka